フライトスティックを買う方は、飛行機を操縦するゲームでの使用を想定していることと思われますが、飛行機を操縦するゲームでもフライトスティックを使ったほうが良い場合と使わないほうがいい場合が存在します。今回はどのようなゲームでフライトスティックの機能が最大限に活かされるか考えてみます。
目次
フライトスティックができること/できないこと
まずはフライトスティックができること/できないことを整理してみましょう。
フライトスティックができること
一定の入力をし続ける
0(入力していない)から100(最大に傾ける)までの状態を自由に変更し、維持することが可能です。一般的なフライトスティックでは、入力をやめたい場合、スティックから手を離すと中央へ戻ってくるようになっています。
2方向以上の複雑な入力
「ロールする→途中からロールとピッチアップを同時に行う→後半はピッチアップのみ」という一連の流れをスムーズに行う事ができます。キーボード+マウスでも可能ですが、キーボードの場合入力が極端になるため微調整が難しく、マウスは操作の再現性が低いため、スティックと同様の操作をするのが難しくなっています。
キーボードと組み合わせる
繊細な動作を求めない機能(例:ON/OFFしかない機能)は、キーボードに割り当てることにより、スティックとキーボードを組み合わせた操作を行うことができます。
フライトスティックができないこと
1入力で「未入力→100%入力」への切り替え
入力方式の都合上、未入力からいきなり100%の入力をすることができなくなっています。フライトスティックが壊れんばかりの勢いで操作すればそれに近いことは可能ですが、フライトスティックの寿命を縮める事になるでしょう。
スペースを圧迫する
フライトスティックを導入するには、フライトスティックを設置するスペースと、スロットルを設置するスペース(スロットルとスティックが分離している場合)が必要です。
主にパソコン専用の机を用意している場合、パソコンと一般的な周辺機器を置くスペースしか用意されておらず、設置できない可能性があります。
用途が限定される
フライトスティックを設置できたとしても、ゲームで使用していなければ役に立ちません。ゲーム以外のその他用途で強引に使用できるようにするか、据え置きでもじゃまにならないような工夫をする必要があります。
向いているゲーム/向いていないゲーム
フライトスティックができること/できないことを踏まえ、向いているゲーム/向いていないゲームを考えてみます。
向いているゲーム
飛行時の姿勢をゲーム内で制御してくれないもの。
常に飛行時の姿勢を微調整しながら飛行する必要がある場合、フライトスティックを利用することにより最小限の入力で機体を制御することが可能です。このような場面でキーボードを使用すると、入力が極端になりすぎて思うように制御出来ないケースが有ります。
極端な入力ができないもの
極端な入力をすることにより機体の姿勢に影響が出る場合(例:失速してしまう等)、キーボードの入力では操作への負担が増加し、他の項目(索敵、攻撃)等が疎かになる可能性があります。
フライトスティックを使用して一定の入力強度を維持することにより、機体の姿勢を維持しながら他の項目に注意を向けることが可能です。
操縦している雰囲気が欲しい場合
ゲームへの没入感を考慮した場合、キーボード+マウスより実際の操作方式に近いフライトスティックを使用したほうが、よりよい効果が期待できるでしょう。
入力デバイスとして一般的ではないフライトスティックを使用しなくても最適な操作が可能なゲームは数多くありますが、それでもなお雰囲気重視でフライトスティックを使用するという選択肢は十分アリであると考えています。
向いていないゲーム
飛行時の姿勢をゲーム内で制御してくれるもの
一般的なフライトアクションゲームは、飛行機の挙動をゲーム内で制御してくれるため、ほっといてもある程度はまっすぐ飛びます。
飛行機の姿勢を維持するために常に細かい操作をする必要が無い場合、キーボード+マウスで操作が成り立つ可能性が高いです。
より素早い入力が必要なもの
飛行機の挙動を操作するのに繊細な操作が不要である場合、キーボード等による入力のほうが向いているケースが多いでしょう。繊細な操作が可能であるばかりに、その分対応スピードに差がつく可能性があります。
マウスで動かしたほうが早いもの
一部のゲームは、マウスで全ての操縦ができるよう機体制御が調整されているものがあります。そのようなゲームでもフライトスティックに対応しているケースは多いですが、無理して使ってもフライトスティックのメリットが活かせないでしょう。
まとめ
フライトスティックが向いてないゲームだからといって、全くゲームにならないわけではありません。操作に熟練することにより、キーボード+マウスを使用するよりも効率よく操作できるようになる…かもしれません。