【(受給)バランス感覚養成ゲー】Banished レビュー

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「Banished」は、Shining Rock SoftwareがリリースしたWindows向け村作りシミュレーターです。プレイヤーは追放(Banished)された人々に指示を与え、僅かな資源をベースに村作りを行い、村を反映させることが目的となります。なお、彼らがなぜ追放されたのかはよく分かっていません。

 

村作りが目的

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冬を乗り越えて村を発展させよう

「Banished」は、村で生活する人々に焦点を当てたゲームです。一般的な街づくりシミュレーターでは、設備を建設すれば自動で労働者が働いたり、入居者がやってきて街での活動を行っていましたが、「Banished」では、住民の何人が指定された職業に従事するかをプレイヤーが設定する必要があります。プレイヤーが指定できるのはその業務に従事する人数であり、だれが従事するかは自動で決定されます。大工に設定された住民は、プレイヤーが指定した場所に指定された建物を建築し、鍛冶屋は建築や採集に使用する道具を作ります。教師は学校で村の子供たちに勉強を教え、漁師は川で漁業に励みます。このように住民たちに仕事をさせることにより、村運営を行っていきます。

 

 

村人は重要な資源

村を発展させるためにはそこに住む人を増やしていく必要がありますが、村の人口を増加させる方法は以下の2つがあります。1つめは住居を建築していくことです。住居を建築すると、新婚さんが入居し、その後子供が生まれ成長していきますが、子供が成人した際に空きの住居が無いと、子供はいつまでも結婚せず、実家にて生涯を終えることになってしまいます。次世代を結婚させるために、新婚さんが入居できる新居を建設するようにしましょう。次第に結婚した夫婦が新居を使用するようになります。新居に入居した夫婦をよく見てみると、18歳の旦那に52歳の妻という年の差カップルが幸せな家庭を築いているのが分かると思います。2つめは移民を受け入れることです。村に役場を建設すると、時々移民の受け入れを求める人々が役場前に集まってくることがあり、受け入れ可否を選択する必要があります。受け入れることにより短期間で大きく人口を増加させることができます。受け入れた移民は、既存の村人たちと同様に仕事に従事させることができるので、村の食料などに余裕がある場合は受け入れてみるといいでしょう。人口を増加させないと緩やかに滅亡へ進んでいく(最終的に皆死んでしまう)ので安定した人口増加が村発展のポイントとなります。

 

 

ほどほどが大事

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急激な人口増により餓死者が多数発生

発展を急ぐあまり、急激に人口を増加させると衣食住で様々な問題が発生ます。「衣」では、越冬するために必要なコートが必要分に満たなくなり、凍死する村人が発生してしまいます。「食」では、現在の食料生産能力が村人の消費スピードに追いつかないため、そこかしこの家庭で餓死者が発生するようになってきます。「住」では新婚さんを受け入れる空き家の数が足りなくなり、次世代の村人が生まれてこなくなります。反対に、必要以上に生産施設を建設しても従事できる村人が足りないため、他の重要な設備に使用できたはずの資源が使用されてしまいます。村に役場を建設すると、各素材の生産能力と消費数が表示できるようになるので、プレイヤーはそれぞれの需給バランスを考慮しながら、計画的に村の拡張を進めていく必要があります。

 

 

交易王に俺はなる!

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交易所で商品の売買を行う

村の規模が拡大すると、周辺から取得できる資源がなくなっていき、最終的にマップ全体の資源を採り尽くしてしまうことになります。そのようなプレイヤーの救済方法として、交易所が用意されています。交易所では、自分の村で生産したものと、交易商人が運んできた商品を交換することができます。交換できる商品には、木材などの基本的な資源も含まれているため、周辺の資源が枯渇した場合でも交易から資源を入手することが可能です。交易商人が高く買ってくれるものを生産し、自分の村に無いものを交易商人から購入することによって、村を発展させていくことが可能です。

 

 

プレイ時間設定次第では別ゲーに

設定でゲーム内における時間の進む速度を調整することが可能です。1倍では非常にゆったりとした時間が流れていき、少しくらい放置しておいてものどかな村の生活風景を眺めるソフトとして楽しむことができます。しかし、最高速度の10倍に設定すると村人がものすごい勢いで移動し、四季の変化も頻繁に発生していきます。こうなるとちょっとでも目を離すと、村の受給バランスが崩壊し、鍛冶屋では材料不足から道具を作れなくなり、畑では労働力不足から作物を収穫できず枯れさせてしまい、採石場では落石により村人が死亡してしまいます。被害の拡大も10倍なので、発生してからだと取り返しがつかなくなっているケースが多いです。そのため、速度を10倍に設定した場合は、村の各数値を漏れなく監視し、問題の発生しそうなところから随時改善策を実施し、被害を未然に防ぐ必要があります。このようにして、連続かつハイスピードで村の運命を決定していきたいハードコアゲーマーでも十分楽しめるようになっています。(ゲーム内時間はいつでも変更可能です。)

 

 

シビアだが調整は可能

難易度を下げれば初期資源や人口が多くなり、序盤の進行がかなり楽になります。難易度を上げれば、序盤の資源が減り、畑に使用する種が無いなど、過酷さは増していきます。一般的な街づくりゲームと比較して需給バランスを注視する必要があるのと、中世ヨーロッパ風の建造物が問題なければ、どの様な層にもおすすめできるゲームです。

 


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