【グダグダ?】中華式結婚式事情


結婚式といえば、人生最大のイベントのひとつである。

中国でも大きなイベントであることには変わりないが、日本と中国では結婚式の進行に大きな違いが見られる。今回は私が体験した中国都市部(上海)の結婚式事情を解説する。

 

事前準備

実際の式典以外でも湯水の如く金を使っていくのが中国式。一生の記念ということで、専門業者から衣装を借りて写真撮影を行う。
中国国内において、このような撮影サービスはポピュラーであり、デパートや街角にある店舗では、若いカップルが撮影サンプルや撮影プランについて熱心に説明を受ける姿がよく見られる。

撮影は近くの公園等で行う。衣装交換用の車に撮影スタッフを2~3人引き連れてかなり本格的的に行われる。週末の公園を歩いていると、綺麗なスーツやドレスに身を包んだカップルが写真をとっている風景がよく見られ、すぐに結婚用写真の撮影であると分かるだろう。
撮影された写真はアルバムに収めて新郎新婦に手渡したり、結婚式当日に使用するものもあるが、ポスター程度の大きさに印刷し、綺麗な額に入れたうえで寝室に飾っておくカップルもいるという。離婚したらどうするのだろうかと心配になる。

ちなみに、2014年の中国全国の離婚件数は367万7000件であり、前年比で3.9%上昇しているらしい。
特に都市部において増加が顕著であるため、都市部のカップルは離婚時の処分方法をしっかり検討しておくことをオススメする。

参加する側は大抵招待状をもらうので、参加可否を回答する。田舎の結婚式だと参加者の数え方がグダグダで出入り自由だったりするのだが、都市部の場合店を予約しないといけないため人数確認をしているケースがほとんどである。

私の場合会社のスタッフの結婚式だったため、新婦が出席者を確認し、参加する人に招待状を配っていた。

結婚式当日

服装

結婚式当日の服装は原則カジュアルでも問題ない。5つ星ホテルのホールを借りて実施するような豪勢な結婚式でもない限り、礼服を着て行ったら確実に浮くので注意されたし。
無難なのはスーツだが、黒いスーツは喪服を連想させるためグレー系があればそちらを着用すること。一番いいのは参加する中国人に何を着て行けばいいか確認すること。

 

ご祝儀

本人に確認の上物品をプレゼントするということもあるが、現金をご祝儀として持っていくのが無難。金額は相手との関係によって増減するが、今回は同じ会社のスタッフということで1000元ほど包んだ。
地域によって若干の違いがあるが、中国では割り切れる数を入れるのがマナーと教わったため、そのとおりにする。また、新札である必要はないようなのだが、比較的綺麗な紙幣を選んで包んだ。

中国人は現金の取り扱いが非常に雑で、すぐに汚くなってしまうため、綺麗なお札が欲しい場合は銀行で要求するか、銀行(店舗)に用意されているATMでお金を下ろすと、比較的綺麗な紙幣が出てくる可能性が高い。

ご祝儀袋(紅包)は文房具店で入手することが可能。店の人に結婚式用である点と、包む予定の金額を伝えると、相応しいものを選んでくれる。

 

受付

受付があったりなかったりするのが中国式だが、受付がある場合は署名の上ご祝儀を受付に渡す。ちなみに受付は新郎新婦の友人がやっているケースが多い。ここで寄せ書きにメッセージの記入を求められたりする。日本語で書いたが、新郎新婦は日本語が読めない。
受付がないケースは、いきなり以下の新郎新婦ご対面へ進む。

 

新郎新婦ご対面

新郎新婦が入り口付近で待ち構えているケースがあるので、その場合は「おめでとうございます」ぐらいは中国語で伝えてあげよう。ちなみに中国では丁寧にしすぎると「この人は私と距離を置きたがっている。」とネガティブに捉えられがちなので、普通に話をすれば問題ない。
ご祝儀を受付で渡していない場合、新郎新婦に渡す。最後に記念撮影(やる場合とやらない場合がある)をし、自分の席へ座ろう。

 

スタートがよくわからない

chinese-wedding_01司会(大抵新郎新婦の友人)が喋り出すと、周辺のテーブルが酒を注ぎ始める。招待状に時間は指定されているものの、時間通りに始まるとは思わないほうがいい。
最初だけ全員で乾杯し、あとは出された料理を好きに食べ、酒を飲む。

しばらく食べたり飲んだりしていると、また司会が喋り出し、ケーキカットやその他イベントが始まる。これもタイミングがよくわからないので周辺に合わせておくと良い。

1回目のイベントが終わったくらいで新郎新婦はお色直しに退席する。参加者側は特にやることもないので食べたり飲んだりする。この辺から普通の飲み会と変わらなくなってくる。

お色直しが終わり新郎新婦が登場すると、記念撮影タイムとなる。ここでもシャンパンタワーに酒を注いだり、その他友人代表の出し物等が行われる。この辺もおおよその流れみたいなものはなく、やりたいものがやりたいタイミングで開始される。

その後新郎新婦は各席を回って乾杯となるのだが、100名前後のテーブルにいる人達全てと乾杯し、なおかつ中国の乾杯は一気ベースなので新郎の体が持たない。そこで「一気飲み要員」として新郎の友人(酒に強い)が召喚され、新郎新婦と一緒にテーブルを回り、新郎に代わり一気飲みをひたすら繰り返すのである。

 

終了へ

新郎が回り終えたテーブルから終了となり、その後は飲み続けてもよし、帰っても特に問題はない。特に司会から案内があるわけでもない(司会もこの時点で酔っ払っている)のでタイミングが測りにくい。
周辺の人に失礼する旨告げて帰ればいいだろう。

日本との文化の違いから戸惑うポイントも多くあるが、この日ばかりは「おめでたい席」ということで全てが許せてしまうのが結婚式の不思議なところである。機会があれば是非参加してみてほしい。

 

 


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